さよなら独身貴族 西部劇編

西部劇、戦争映画、時代劇について書いていくブログ。たまに書評。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョン・スタージェス『荒野の七人』はややチャラい西部劇である

先日に続いてジョン・スタージェスをもう一ついってみよう。bosszaru21.hatenablog.com スタージェスは1950年代後半に『OK牧場の決斗』、『ガンヒルの決斗』、『ゴーストタウンの決斗』の決斗三部作を監督し、アクション作家としての名声を確立した。そして…

訃報 八千草薫さんとロバート・エヴァンス

昨日、今日と偉大なる映画人の訃報に接したのでブログに書いておく。 一人目は八千草薫。彼女の出演作はいくつか観ているが、断トツに印象に残っているのが『ガス人間第一号』である。 高校生の頃、ガチのサイキッカーだった私は竹内義和氏推奨ということで…

ラグビーワールドカップなのでクリント・イーストウッドについて

ラグビーワールドカップで盛り上がっているので、クリント・イーストウッド『インビクタス』を当然のごとく思い出した。1995年ワールドカップ南アフリカ大会における南アフリカ代表の活躍と、ネルソン・マンデラ大統領の願う国内の宥和を重ね合わせるという…

神話の時代の西部劇『OK牧場の決斗』

先日はついにジョン・スタージェスを紹介してしまったので、続けてスタージェスでいこう。bosszaru21.hatenablog.com 戦後から1960年くらいまでが西部劇の黄金時代であり、その中には内容も人気も抜群の、もはや神話とでも呼ぶべき作品がたくさん存在する。…

ジョン・スタージェスの小品『六番目の男』

先日は悪人顔の代表格リチャード・ウィドマークによるプロインディアンな西部劇を紹介した。bosszaru21.hatenablog.com というわけで続けてウィドマークの出演作について書いてみる。ちなみにインディアンもでてくるよ。 ヒラバレーという谷でかつて5人の白…

プロインディアン映画の萌芽としての『襲われた幌馬車』

こないだ書いたジョン・ヒューストン、バート・ランカスター、オードリー・ヘップバーンの『許されざる者』(1959)は、拾われたカイオワ 族の娘の奪い合いという設定ながら、まだインディアン(先住民)はたんなるやっつけるべき人々という扱いであった。bossza…

プロインディアン映画とはまだいえない『許されざる者』

先日、ジョン・ヒューストン監督の作品を紹介したので続けてもう一つ。bosszaru21.hatenablog.com クリント・イーストウッドのそれと紛らわしいのだが『許されざる者』である。ちなみにヒューストンのは”The Unforgiven”で、イーストウッドは”Unforgiven"で…

挽歌西部劇の佳作『ロイ・ビーン』

ポール・ニューマンに言及したところなのでもう一つ1970年代のポール・ニューマンの西部劇について書いておこう。bosszaru21.hatenablog.com 1972年の『ロイ・ビーン』は、実在のアウトロー判事をモデルにした作品だ。開拓期の西部には警察も裁判所もろくに…

新世界に久しぶりにいったのだ

今日は15年ぶりに新世界へ行った。基本的にIngressしてただけだっのだが。 とはいうものの、くら寿司に入りそうになるのを我慢するのが大変ではあった。 なんとなく新世界東映の前を通った。学生の頃はここと飛田東映でヤクザ映画を見まくっていた。 飛田東…

明日に向かって撃ちたかったあのころ

『明日に向かって撃て』は1900年ころに悪名を轟かせたブッチ・キャシディとサンダンス・キッドのお話である。1900年ころはもう西部開拓はとうに終わっており、昔風のアウトローは時代遅れになっていた。そういう気分はこの映画が製作されて1969年のアメリカ…

『イージー・ライダー』の続編『さすらいのカウボーイ』

アメリカン・ニューシネマの大成功作品である『イージー・ライダー』からいくつかの傑作が派生した。ジャック・ニコルソンが引き継いでよりコンテンポラリーな主題へと引き寄せたのが『ファイブ・イージー・ピーセス』であり、ピーター・フォンダ監督主演で…