さよなら独身貴族 西部劇編

西部劇、戦争映画、時代劇について書いていくブログ。たまに書評。

インディアン

ジョン・フォード騎兵隊三部作『アパッチ砦』

西部劇は1970年ころからジャンルとしては終焉しつつあり、『ソルジャー・ブルー』はその象徴ともいうべき作品であった。bosszaru21.hatenablog.com これからしばらくはそういう楽しくない西部劇のことは忘れて黄金時代の作品について書いていきたい。とりあ…

ある意味西部劇を終わらせた問題作『ソルジャー・ブルー』

先日はアメリカ先住民に親和的な西部劇『小さな巨人』について紹介した。bosszaru21.hatenablog.com1970年製作の『ソルジャー・ブルー』もベトナム戦争におけるソンミ村虐殺事件への痛烈な批判である。題材は悪名高いサンドクリークの虐殺である。私がこれを…

プロインディアン映画の到達点『小さな巨人』

1970年製作の『小さな巨人』はアメリカ先住民の文化を好意的に取り上げる西部劇のひとつの到達点であるとともに、アメリカン・ニューシネマの傑作でもある。お話は121歳の老人ジャックの昔語りという形で始まる。少年のジャックは平原を家族とともに馬車で移…

スティーブ・マックィーンの数少ない西部劇でありプロインディアン映画の萌芽たる『ネバダ・スミス』

先日はせっかくスティーブ・マックィーン出演作を紹介したので続いてマックイーンでいこう。bosszaru21.hatenablog.com 『ネバダ・スミス』はマックイーン演じる主人公が、白人の父とインディアンの母を惨殺した3人の男を年単位で追い詰めるというものである…

ジョン・スタージェスの小品『六番目の男』

先日は悪人顔の代表格リチャード・ウィドマークによるプロインディアンな西部劇を紹介した。bosszaru21.hatenablog.com というわけで続けてウィドマークの出演作について書いてみる。ちなみにインディアンもでてくるよ。 ヒラバレーという谷でかつて5人の白…

プロインディアン映画の萌芽としての『襲われた幌馬車』

こないだ書いたジョン・ヒューストン、バート・ランカスター、オードリー・ヘップバーンの『許されざる者』(1959)は、拾われたカイオワ 族の娘の奪い合いという設定ながら、まだインディアン(先住民)はたんなるやっつけるべき人々という扱いであった。bossza…

プロインディアン映画とはまだいえない『許されざる者』

先日、ジョン・ヒューストン監督の作品を紹介したので続けてもう一つ。bosszaru21.hatenablog.com クリント・イーストウッドのそれと紛らわしいのだが『許されざる者』である。ちなみにヒューストンのは”The Unforgiven”で、イーストウッドは”Unforgiven"で…