さよなら独身貴族 西部劇編

西部劇、戦争映画、時代劇について書いていくブログ。たまに書評。

訃報 八千草薫さんとロバート・エヴァンス

昨日、今日と偉大なる映画人の訃報に接したのでブログに書いておく。
一人目は八千草薫。彼女の出演作はいくつか観ているが、断トツに印象に残っているのが『ガス人間第一号』である。
高校生の頃、ガチのサイキッカーだった私は竹内義和氏推奨ということで鑑賞した。
ガスでできたガス人間と、日本舞踊の家元八千草薫の悲恋の物語である。ガス人間はもちろん人間ではないのだが、八千草薫もこの世のものと思えぬほど美しい。亡くなってもフィルムに美しい姿を永遠に残すことができるのは羨ましいかぎりである。

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本多猪四郎監督の作品群の中でも傑出しておりおすすめであるし、アマゾンプライムで観られるのがいいね。


もうひとりはハリウッドの映画プロデューサーロバート・エヴァンスである。ディノ・デ・ラウレンティスとかロジャー・コーマンのようなB級の敏腕プロデューサーというイメージだったが、いまフィルモグラフィーを調べると、『チャイナタウン』とか『ゴッドファーザー』も製作しているんだな。それら以外だと『ブラック・サンデー』が面白い。ジョン・フランケンハイマーらしい大掛かりなテロ映画である。映画館に脅迫状が舞い込んだために日本未公開のいわくつきの作品でもあるが、これまたアマゾンプライムで観られる。便利な時代になりましたね。

西部劇との関連でいうと、私は完全に失念していたのだが、スティーブ・マックィーンの2番目の妻であるアリ・マッグロウの前夫だったことだ。


前妻ニール・アダムズと離婚したばかりのマックイーンは、サム・ペキンパーゲッタウェイ』で共演したマッグロウと恋に落ちて、マッグロウはエヴァンスと離婚して再婚したということである。『大脱走』で共演したロバート・マッカラムの妻であったジル・アイアイランドと略奪婚したチャールズ・ブロンソンといい、スタージェス組は元気だな。

ちなみにマックイーンはニールとの子の親権はとれなかったが、マッグロウは親権はエヴァンスにとられたらしい。なんでもかんでも母親が親権をとる日本とは違うね。
なおマックイーンはマッグロウとも離婚したのち3度めの結婚をしている。3人目の妻バーバラ・ミンティとは添い遂げたらしい。ロバート・エヴァンスはその後も離婚と再婚を繰り返して結局7回も離婚したそうな。

こちらは映画化もされたエヴァンスの自伝。アリ・マッグロウとのいきさつに興味がありお買い上げした。

これはマックイーンの伝記である。ファン必携アイテムである。